一ファンが考えるWITHコロナのエンタメ

地方在住ですが,2019年は巨人戦4試合(巨人ファンです),ライブは4回行った者です。2020年は行く予定だったライブが5公演中止になりました。最近は,新型コロナウイルスからのエンタメ界の復興をテーマに,ライブやプロ野球観戦が好きな者としての意見を発信しています。

無観客ライブに価値はあるのか

今,Covid-19の影響で,ライブの開催が難しい中,オンラインでの無観客ライブを行う歌手の方々が増えています。

 

一方,無観客ライブに数千円を払う価値があるのかと,疑問に感じている音楽ファンも多くいらっしゃると思います。

 

僕自身は,今まで,いくつかの無観客ライブを見てきました。

 

勿論,コロナウイルス感染拡大前は,有観客のライブに参戦してきました。

 

正直言って,感動としては,無観客ライブは,有観客ライブと比べて,どうしても劣ります。

 

それでも,ある考え方を持てば,有観客ライブにお金を払う価値を感じられると思います。

 

その考え方は,「無観客ライブは,有観客ライブとも,CDやサブスク,ライブDVDとも違う,音楽の発信方法だ」ということです。

つまり,「無観客ライブは,有観客ライブの代わりでは無い,別のものだ」ということです。

 

無観客ライブには,いくつかの魅力があります。

1つ目は自由度です。これは観客視点でも主催者視点でも,大きなものがあります。

まずは観客視点です。無観客ライブの楽しみ方は多様です。お酒を飲みながらまったり見るのもありですし,声を出せる環境で見れば,歌って盛り上がることもありです。ファン仲間同士で,感想を言い合いながら見るのもありですし,防水機能のあるもので見れば,お風呂に入りながら見るのもありです。SNSでは,ライブに合わせて楽器を演奏しながら見ている方もいらっしゃいました。その他にも,僕には思いつかないような楽しみ方で楽しまれている方もいらっしゃると思います。この自由度は,有観客ライブには無いものです。

一方,主催者視点です。主催者視点でも,無観客ライブの自由度は大きいと言えます。例えば演出です。サザンオールスターズさんの無観客ライブでは,横浜アリーナの普段は観客が入る場所を利用し,大きな聖火を登場させる演出や,多くのダンサーがセンターを踊り回るような演出がありました。有観客ライブとは違い,カメラを設置する場所は必要ですが,観客を入れている状況では出来ない演出で,音楽の世界を表現することが出来ます。勿論,そのような大きな演出を用意しなくても,十分無観客ライブは成り立ちます。また,無観客ライブは有料でも無料でも行われています。例えば,CDの発売時に,その宣伝のために,YouTube等を用いて無料で行うことも出来ますし,本格的な設備を用意して,有料で行い,直接収入に繋げることだって出来ます。

 

2つ目は双方向性,リアルタイム性です。チャット機能や,SNSを用いれば,歌手の呼びかけに対し,観客が反応することが出来ます。更に,その反応に対して,歌手の方が返すことで,有観客ライブで見られるような,双方向のやり取りが出来ます。これは,有観客ライブで歌手と観客との間でのやり取りがMCであるように,有観客ライブでも持ち合わせている魅力ではありますが,以前より広く普及していたライブDVDには無い魅力です。

 

このような自由度と双方向性を複合的に持ち合わせている音楽の発信方法は,現状では無観客ライブ生配信だけだと考えます。

 

ライブに大きな制限が掛かっている昨今,どうしても無観客ライブには,有観客ライブの代わりとしての期待を抱いてしまいますが,「有観客ライブ代わり」ではなく,「他のものとは違う音楽の発信方法」としての視点を持てば,無観客ライブは,音楽を楽しむ側,発信する側双方にとって,価値のあるものになると思います。