一ファンが考えるWITHコロナのエンタメ

地方在住ですが,2019年は巨人戦4試合(巨人ファンです),ライブは4回行った者です。2020年は行く予定だったライブが5公演中止になりました。最近は,新型コロナウイルスからのエンタメ界の復興をテーマに,ライブやプロ野球観戦が好きな者としての意見を発信しています。

イベント自粛要請から1年

  令和2年2月26日に新型コロナウイルス感染拡大に伴うイベントの自粛要請が出されてから1年となりました。

  この自粛要請が出されて以降,イベント開催の可否の判断が主催者に委ねられるようになった令和2年3月20日から,4月7日に緊急事態宣言が発出されるまでの一部の時期を除き,観客を満員まで入れて行われるライブは,現在までほぼ行われておりません。

まずは,この間にあったことを振り返っていこうと思います。

 令和2年2月26日の自粛要請が出たその日から,音楽イベントを含む多くのイベントが中止や延期を余儀なくされました。この時から,YouTube等で配信ライブを行うアーティストが現れました。この時に示されていた自粛要請の期間は2週間。しかし,その後更に2週間程延長されました。

 3月中旬から,グッズ販売を行うライブハウスが少しずつ出始めました。

 GW辺りから行われるようになったのは,YouTube等での過去のライブの映像の配信です。特にGWには,多くのアーティストのライブ映像を楽しめるようになっていました。

 また,トークの生配信等を行い,ファンとの交流を行うアーティストも多くいました。

 5月下旬に緊急事態宣言が解除されて以降,少しずつ有料無観客配信ライブを行うアーティストが出始めました。また,それに合わせて,配信のためのプラットフォームも急速に整備されました。

 6月11日には,収入が減ったエンタメ事業者や専門スタッフを支援する基金,Music Cross Aidが創設されました。

 6月13日には,ライブハウスの感染対策のガイドラインが策定され,感染対策の下,6月19日の緩和に合わせて,少しずつライブが再開されていきました。しかし,観客を満員まで入れる状況では無いため,既に満員分のチケットを販売しているライブを中心に,中止や延期,無観客で配信のみの開催となるライブも多くありました。また,感染対策をしながら新たに企画されたライブでも,感染状況の悪化に合わせて,中止や延期,無観客の配信に変更となることもありました。

 夏から秋にかけて,多くの有名なアーティストが,無観客配信ライブを行ったり,感染対策の許す範囲内で観客を入れ,同時に配信も行うスタイルでのライブも行うようになってきました。動員人数の制限も緩和されていき,大規模な会場でも,収容人数の半分以内まで観客を入れることが出来るようになりました。

 しかし,12月末にかけて,新規陽性者数が増加傾向となり,COUNT DOWN JAPANなど,中止になった年末のライブイベントもあったほか,無観客配信のみに切り替えるライブも出てきました。

 そして,2度目の緊急事態宣言が発出されました。しかし,この緊急事態宣言では,イベントそのものの自粛要請は出されませんでした。感染対策を行ったうえでのライブイベントで感染者は確認されておらず,これが評価された形であると言えます。しかし,夜8時以降は徹底的に外出自粛が求められるようになり,それに合わせて,終了を夜8時までに時間変更をするライブが出てきたり,中止になったり,配信のみに切り替えたりするライブも出てきました。

 

音楽のこれから

 今回の騒動によって,ライブを配信する環境が急速に整備されたのは,地方在住者にとっては特に好ましいことです。遠方のライブに高い交通費や宿泊費を使って行かなくても,自宅で楽しめるようになりました。勿論,遠方であろうと,現地に行くという選択肢があるに越したことはありません。しかし,コロナが収束したとしても,この配信のプラットフォームは残してほしいと思っています。その一方で,配信ライブを行うには配信用の設備等に費用が掛かり,黒字化させることは難しいと言います。そのため,海外の人にも視聴してもらうためのプラットフォーム整備と,海外へのプロモーションの他,低費用で配信が出来るプラットフォームの整備が求められていると考えます。

 また,以前のブログでも話したことですが,音楽業界は,ライブだけでは無い,多様な収入源を作る必要があると考えます。アーティストの特性に応じて収入を獲得し,今回ライブが出来なくなった時のように,何か1つが駄目になっても,別の方法で収入を獲得できる仕組みを作っていくことが,何があっても音楽ビジネスを続けていくことに繋がると考えています。

 

 現在,医療従事者の方々を対象に,新型コロナウイルスのワクチンの優先接種が進められています。このワクチンですが,効果がどれくらい持続するのか,まだ分かっていません。仮に,効果が数年単位で持続するワクチンがあった場合,これを多くの方々に接種することで,新型コロナウイルスは収束するはずです。しかし,効果が半年程度しか持続しないワクチンしか無い場合,収束は現実的なものでは無くなります。人々の行動変容による感染の抑制に限界があるのは,これまでの経緯を考えても明らかです。そのため,新型コロナウイルスが永遠に存在し続けることを前提として,方針を考えていくべきだと思います。この前提で考えたことは,新型コロナウイルスが収束したとしても,生かされるはずです。

 

 この自粛要請以降,このブログで私自身の考えを発信してきましたが,ただの1音楽ファンである私が考えを発信したところで,何も変わりません。これからの音楽業界のために何が出来るのか,考え,実践していこうと思います。

 

 最後になりますが,「感染対策をした上で行っているライブでは,感染者は確認されておらず,クラスターも発生していない」これだけは,イベントに行かない方々にも,知っていてほしいと思います。